Melancholiaの日記

日々の愁情を綴ります

私の変化と変分

 

 

明日は海の日です.

私は誰よりも海をこよなく愛しています.

実家は海から100mほどの距離にありました.

親の話では,小さい頃はよく裸で家から脱走して海で遊んでいたそうです.

家業の関係で船に乗ることが多く,将来は本気で海賊もありだなと考えていた時期もありました.

まだ配属先が決まっていない私ですが,やはり船関係への部署へと配属されてしまうのかな.

私は幼い頃から,先祖によって正しい道へと導いて頂いたのかなと感じる事が度々あります.

もし,海関係の仕事をすることになったらそれはきっと私の守護霊の意思なのかも知れません.

 

ところで,今日は久々になんとも穏やかな日曜日です.

一昨日に2つの原稿提出が終わり,少し羽を伸ばすことできています.

金曜日は提出が終わった後にプレミアムモルツ黒ビールを飲んでやりました.

しかし,原稿作成の為に踏ん張った為か,めまいと頭痛に襲われ,非常に具合が悪かったです...w

また,この日はA子が帰って来ていたので,最近イタリアから仕入れたACミランワインで乾杯をしました.私はとてもとてもこのワインを楽しみにしていたのですが,飲んだ時には酔いが回り,頭痛がピークに達していたので,味は覚えていません...

なんて日だ.

 

そして昨日土曜日は,同志弾丸とカラオケに行きました.

かねてから弾丸が行きたいと熱望していた行事だったので,私は仕方なく彼について行ったのです.w

昼間から熱唱してきました.

彼はウエスト・サイド・ストーリーを思わせる風貌とは裏腹に,演歌や槇原敬之などのジワジワと来る良い雰囲気の曲を十八番としています.

毎回私とは対照的な曲を歌うので,非常に新鮮で,不思議な気分になります.

全く同じような曲を歌う友人とのカラオケも楽しいですが,それこそ全く異なる分野の人との交流も興味深いと最近思うことがよくあります.

 

時間軸を行ったり来たりするのですが,金曜日に構内で講演会が行われました.

題目は,

一つは,ウインドタービンブレードの空力弾性解析

一つは,多目的設計探査とその応用

 

なかなか畑違いかと思われる2つの分野ですが,そもそもこの研究会がこの2つの領域をカバーしていることに驚きました.w

勿論現在の世の中の流れからしても,異なる2つの分野の融合や,それらの領域の境界から派生されて新たな分野や学問が生まれてくることは珍しい事ではないです.

私は研究室一のIQの低さを誇っておりますが,自分の専門に少しでも関係している分野は気になるもので,よく最後まで読みもしないのに本を買ってしまうことすらあります…

実は現在の研究内容とは関係しておりません...w

 

しかし,空力弾性と聞けば私達のような専攻の人間は誰しもが,日本の誇る今は亡き鷲津久一郎先生の「空力弾性学」が直に思い浮かびます.

鷲津久一朗先生の学問的業績は固体力学における変分原理の体系化, 特に

 胡 - 鷲津の原理(Hu −Washizu’s Principle)

と呼ばれる変分原理の発見である.

FEM(有限要素法)の分野で非常に有名なのはその為です.

そして,先生の書かれた「空力弾性学」は,空力弾性(流体及び空気力学と弾性力学,そして振動学の連成を扱う)現象について書かれた国内唯一の本です.(確か...)

既に絶版となっていますが,鷲津久一朗先生が助教授の際に執筆されたものです.

卒業までには必ず読破したいと考えている本の一つです.

今回の講演は,イントロダクションの色が強かったので,空力解析の深い理論までは踏み込まなかったのでよかったが,きちんと先生の本を読んでいればもっと深い理解と関心が得られたのではないかと後悔しています.

 

それに対して,2つ目の講演では,自分の扱ったことのあるNNの一種である生物模倣のアルゴリズムの内容を含む御話であった為,非常に楽しく,面白く聞くことができました.

この「理解」というか,「わかる」という感覚を得たときに最近思うのが,学部時代には考えられなかった位に自分の知識の幅が広がっているという実感である.

これは,やはり他分野に跨って積極的に知見を探求した成果だと思います.

 

私にとって,こちら側の研究分野に移らなければ見えなかったものは数えきれない程あります.

もちろん学部と同じ内容を突き詰めてこそわかる真実もあったでしょう.

ですが,自分を信じて一度踏み込んだ分野にてできることを精一杯やろうと思います.

お前なんて中途半端だ!

と言う人もいるでしょう.

二足のわらじを履いて,人の倍の量の知恵を蓄えるまでです.

結局は自分の努力次第でどうにでもなるでしょう.

そうすればきっと,「全ての楕円曲線がモジュラー形式」であったように異分野間が直線での繋がりを超えて,面の繋がりを示すこともあるんじゃないかと期待してにやけております.

数学の女王に敬意を表して.

 

 

 

あー,海行きたいー

水着美女を美女美女にしたぃ...

わー...

 

 

 

 

 

 

弾丸:私の研究同志であり,とても温厚な性格.彼のような者を天下泰平な人と呼ぶのであろう.100m を10秒8で駆け抜ける.

 

 

===  胡 - 鷲津の原理  ===

よく知られるように力学の根本原理として仮想仕事の原理がある.弾性学に於いては こ の原理は対象固体または構造物の変位分布を未知関数として扱い,この未知量の見掛け の変分に関し,弾性歪エネルギーの変分と外力のなす仮想仕事が等しいという方程式が書ける.一方,外力を受けて変形した弾性体内の応力分布を未知量とすると,この量の見掛けの変化に対する補歪エネルギーの変分と,強制変位のなす補仮想仕事の変分とは等しいという補仮想仕事の原理が成立つことが証明される,今,仮想仕事の原理から出発して,これに歪エネルギー関数の慨念を導入すると最小ポテンシャルエネルギーの原理が導かれる.鷲津久一朗先生はこの変分原理に於いて,歪一変位の関係式及び幾何学境界条件ラグランジュ未定乗数を用い,最少ポテンシャルエネルギーの原理に於ける汎関数の中に導入すると胡 - 鷲津の原理に到達することを発見された .